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『夢甲斐塾』塾生諸君への手紙

『夢甲斐塾』塾生諸君への手紙

                                               平成21年9月20日

       “貧乏人の銀行”の経営者から学ぶ

          自己利益追求が、本当の企業経営だろうか?

 七月の入塾式から、二ヶ月が経過しました。この二ヶ月が大変に長く感じられるほど、諸君に会いたい気持ちが高まっています。間もなく、九月の例会です。久しぶりに諸君に会えることを、大変楽しみにしています。ぜひとも、例会で、全員の諸君に会いたいと願っています。仕事の関係などで、参加がままならない人もいるでしょう。例会の終わり際でも構いませんから、顔を見せてください。待っています。
 さて、私は、八月の末に、バングラデシュに行きました。既に、過去十回訪問したバングラデシュですが、今回は特別な目的がありました。それは、一昨年にノーベル平和賞を受賞した、グラミン銀行の総裁であるムハマド・ユヌスさんに会えるからです。しかも、私のために、三日間連続して、一時間づつインタビューする時間を取ってもらえることになり、私の人生にとっても、得がたい機会となりました。

  “願えば叶う”、“思えば成る”

“願えば叶う”、“思えば成る”を持論としている私は、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサさん、ダライ・ラマさんにも会ったことがあります。会いたい、会いたいと強く願うと、いつかは会えるものです。今回は、一年前から根回しして、ついにユヌスさんとの会見も実現したのです。過去に三回、私は、ユヌスさんに会っています。おかげで、「お久しぶり」と親しみを持った挨拶から、会見を始めることができました。
 ユヌスさんのことは、例会で、詳しくお話します。
 ユヌスさんのことを、手身近に紹介するならば、「貧しい人達の経済的な自立を図るために、マイクロクレジット(小額融資)によって、今や八百万人の貧しい人達に融資している貧乏人のための銀行経営者」です。もともと、チッタゴン大学の経済学部長であったユヌスさんが、「いかなる高度な経済学の知識を持ってしても、貧しい人一人救えない」と、大学を出て、貧しい人達の中に入り込み、ついには自ら銀行を作ったのです。私にとっては、すばらしい“志の人”でした。
 世界中の銀行は、自行の利益を第一に考えています。だから、どんなことをする時でも、まず、「それをすれば、自分達はいくらの利益が得られるか」がすべての基準です。企業を経営する根本の動機が、まったく違うのです。それを、ユヌスさんは、英語で実にうまく表現してくれました。まず、“セルフィッシュ”、辞書によれば、「利己的な」、「自分本位の」、「わがままな」とあります。そして、もう一つ、ユヌスさんは、「セルフレス」という言葉を使います。「無私の」、「無欲の」と、辞書には記されています。
 世界中の企業は、基本的に“セルフィッシュ”、自行利益追求を第一の目的にしています。それに対して、グラミン銀行は、“セルフレス”で、貧しい人達を救おうという社会貢献を企業目的としているのです。

  金持ちに金を貸す世界の銀行

 ユヌスさんは、その違いを、きわめて端的に説明してくれました。「世界中の銀行は、お金を貸してもらう時、担保を求めます。担保があるということは、財産があるということです。世界中の銀行は、お金を持っている人にしかお金を貸してくれないのです。しかし、本当にお金を必要としている人たちが、お金を借りることができない。それが世界の銀行の姿です。グラミン銀行は違います。貧しい人たちを救うために、お金を持たない、担保のない、さらに言えば女性に、優先的にお金を貸します」。
 貧しい人たちにお金を貸したら、返してくれないのではないかと考えがちです。ところが、グラミン銀行は、回収率九十九%。ほぼ完ぺきな回収ができています。さらに驚くのは、乞食にもお金を貸して、物乞いから抜け出るように手助けしていることです。
 企業は何のために存在しているのか、あなたは何のために働いているのか。そんな根源的な問いかけをされているように思われてなりません。自分の利益のために働くと、人は疲れます。しかし、人のために働いたら、疲れを感じるどころか、喜びを感じます。バングラデシュは、世界でももっとも貧しい国の一つでした。だから、すべてにおいて、日本には何の参考にもならない、遅れた国だと、私は思っていました。それが大きな間違いであることに気付かされました。

 革新的で、挑戦的な『夢甲斐塾』でありたい

 バングラデシュのグラミン銀行のあり方は、世界の企業のめざすべき姿です。私はそのことを再認識して、本当に、目からウロコが落ちる思いをしました。今、グラミン銀行の提唱する“ソーシャルビジネス”は、新しい資本主義と注目されています。そして、主としてヨーロッパの大企業が、グラミン銀行と提携して、社会的に意義のある企業に転身しようとしています。残念ながら、日本の企業の数は少ないようです。
 時あたかも、日本の政治も、政権交代により、大きな変化の時を迎えました。今までの考え方をどれだけ脱ぎ捨てられるか。そして、新しい価値を持った社会の実現に向けて、どれだけ果敢に挑戦できるかが問われています。『夢甲斐塾』も、山梨の発展のために、きわめて革新的で、挑戦的な学びをしたいものであります。
 最後になりますが、前回の私の手紙にさっそく応えて、たくさんの方から手紙をいただきました。心が通じたようで、喜んでいます。出会いのご縁を大切にしましょう。

                                              『夢甲斐塾』
                                              塾長  上甲 晃 


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夢甲斐塾は上甲晃塾長の教え『自修自得』の心で実践と凡事徹底を基本的な理念としております。

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